リビングや寝室の既存棚で実現!細かな趣味道具を『引き出し風』に整理する簡単収納アイデア
家族との共有スペースであるリビングや、プライベートな空間である寝室の一角に、ご自身の趣味を楽しむための場所を確保したいとお考えの方は多いのではないでしょうか。しかし、すでに家族の物で棚がいっぱいだったり、新しく収納家具を置くスペースがなかったりと、どのようにしたら良いか悩ましい状況もあるかと思います。
特に、手芸用品の糸や針、ビーズ、布の端切れ、あるいは読書に必要なペンや付箋、小さなライトなど、趣味に使う道具は細々としたものが多く、そのまま棚に置くとすぐに散らかってしまったり、奥にしまい込むと探しにくくなったりします。また、オープンな棚では見た目がごちゃついてしまい、家族共有のスペースで使うには抵抗があると感じることもあるかもしれません。
この記事では、新たに大きな収納家具を用意することなく、リビングや寝室にある既存の棚の一部を活用して、細かな趣味道具をすっきり整理し、快適な趣味空間を作るための『引き出し風』収納アイデアをご紹介します。手軽に、そして低コストで実践できる工夫を中心に解説します。
既存棚を活用する『引き出し風』収納のメリット
ご自宅の既存の棚を活用して趣味道具を収納することには、いくつかのメリットがあります。
- 新たな家具の購入・設置が不要: 今ある棚を使うため、追加の費用や場所を確保する必要がありません。
- スペースの有効活用: 棚の奥や上部など、デッドスペースになりがちな部分も有効に活用しやすくなります。
- 見た目がスッキリ: 細かな道具をまとめて収納することで、棚全体や周囲の見た目が整然とします。
- 出し入れがスムーズ: 必要なものが入ったまとまりを『引き出し』のように手前に引き出すことで、奥の物も簡単に取り出せます。
- 分類・整理しやすい: 趣味の種類や作業内容ごとに『引き出し』を分けることで、道具の分類が容易になり、使いたいものがすぐに見つかります。
既存棚を『引き出し風』に変える具体的なステップ
それでは、具体的にどのように既存の棚を『引き出し風』収納に変えていくかを見ていきましょう。
ステップ1:使用する棚スペースの選定と準備
まず、リビングや寝室にある棚の中で、趣味道具の収納に使えそうなスペースを選びます。既に家族の物が置かれている場合でも、棚の一段、あるいは隅の方の一部分だけでも構いません。
次に、選んだスペースに置かれている物を一旦全て取り出し、必要か不要か、そして本当にその場所にあるべき物かを見直します。趣味道具を置くスペースを確保するために、不要な物は処分したり、他の場所へ移動させたりといった整理を行います。棚板の拭き掃除なども合わせて行うと、より気持ちよく使えます。
ステップ2:『引き出し風』アイテムの選び方
既存棚の空いたスペースや確保した一部分に設置する、『引き出し風』の役割を果たすアイテムを選びます。ここで言う『引き出し風』アイテムとは、取っ手が付いているか、あるいは手前に引き出しやすい形状のボックスやカゴ、トレイなどのことです。
選び方のポイントは、以下の点です。
- 棚のサイズに合ったもの: 設置したい棚の高さ、幅、奥行きにぴったり合うか、あるいは複数並べて無駄な隙間ができないかを確認します。特に奥行きをフルに使えると収納力がアップします。
- 趣味道具の量と種類に合ったもの: 収納したい道具の量に合わせて、適切な大きさや深さのものを選びます。糸や針、ビーズなど細かいものは浅めのトレイや仕切り付きのボックス、布や雑誌などはある程度の深さがあるボックスが便利です。
- 手前に引き出しやすい形状: 取っ手が付いているもの、あるいはボックスの底が滑りやすい素材であるものなどが、棚の奥から手前に引き出す際にスムーズです。
- 素材と見た目: 既存の家具や部屋の雰囲気に馴染む素材(プラスチック、布、紙、ワイヤーなど)や色を選ぶと、見た目がすっきりします。オープン棚に置く場合は、中身が見えない素材や落ち着いたデザインのボックスを選ぶと、生活感が出にくくなります。
これらのアイテムは、100円ショップ、ニトリ、無印良品などで様々な種類が販売されています。実際に店舗で手に取って、ご自宅の棚のサイズを測ってから選ぶと失敗が少ないでしょう。
ステップ3:アイテムを使った『引き出し風』収納術
選んだボックスやカゴなどを棚にセットしたら、実際に趣味道具を収納していきます。ただ単に入れるだけでなく、さらに使いやすくするための工夫を加えましょう。
- ボックス内の仕切り活用: 大きなボックスの中に、さらに小さなケースや仕切り板、あるいは空き箱などを利用して、細かな道具を種類ごとに分けて収納します。例えば、手芸の糸は色別に小さな袋に入れる、ビーズは種類別に小さなケースに入れる、といった具合です。
- トレイやポーチの併用: 作業中に頻繁に使う道具は、小さなトレイやポーチにまとめておき、それを『引き出し風』ボックスの中に収めます。作業を始める際はトレイごと取り出せばすぐに始められます。
- ラベリング: 各ボックスやボックス内の仕切りに、何が入っているかを記したラベルを貼ります。これは、使いたいものをすぐに探し出すためだけでなく、片付ける場所を明確にし、散らかりを防ぐためにも非常に有効です。
- 縦方向の活用: 棚の高さに余裕がある場合は、ブックエンドやファイルボックスを使って、布や書類などを立てて収納するのも有効です。立てることでスペースを節約でき、取り出しやすくなります。
- 複数の『引き出し』を使い分け: 趣味の種類が複数ある場合や、道具の種類が多い場合は、複数の『引き出し風』ボックスを用意し、それぞれに異なる種類の道具を収納します。「手芸用」「読書用」「一時保管用」といったように分類すると、より機能的に使えます。
家族との調和を保つための工夫
リビングや寝室など、家族と共有するスペースに趣味空間を作る上で大切なのは、家族の理解を得ることと、家族の生活を邪魔しないことです。
『引き出し風』収納は、細かな道具が人目につかずスッキリと収まるため、見た目の面で家族に受け入れられやすいという利点があります。また、選んだ棚のスペース内で全てが完結するため、家族の持ち物を動かしたり、家族の動線を邪魔したりする心配も少なくなります。
可能であれば、趣味道具を収納したい棚の場所について事前に家族と話し合ってみるのも良いでしょう。「ここの一段を使わせてもらえないか」「見た目はスッキリさせるように工夫する」といった相談をすることで、お互いが気持ちよくスペースを共有できます。
まとめ
狭いスペースでも、ご自身の趣味を楽しむための快適な空間を作ることは十分に可能です。特にリビングや寝室にある既存の棚は、新たな収納家具を置くスペースがない場合でも活用できる貴重な場所です。
この記事でご紹介した『引き出し風』収納アイデアは、手軽なボックスやカゴ、トレイなどを活用し、既存の棚にひと手間加えることで、細かな趣味道具をすっきり整理し、出し入れしやすい快適な収納を実現します。
使用するアイテムは100円ショップやニトリ、無印良品などで手軽に揃えることができます。まずはご自宅の棚のサイズを測り、収納したい趣味道具を見渡しながら、どんなアイテムが合いそうか考えてみてください。
既存のスペースを有効活用し、見た目も使いやすさも叶える『引き出し風』収納を取り入れて、日々の趣味時間をより豊かで快適なものにしてみてはいかがでしょうか。