狭い場所で趣味を楽しむ準備:自分の「趣味の道具」を見直してすっきりコンパクトにする方法
限られたスペースでの趣味時間、どうすれば快適になるのか
「自分の時間を持って趣味を楽しみたいけれど、家に自分のスペースがない」「リビングや寝室で少しだけ作業したいのに、家族の物が多くて場所が確保できない」「趣味の道具が増えてしまって、片付けが大変」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。特に共有スペースの一角や寝室の片隅で趣味を楽しもうとすると、どうしてもスペースの制約がつきまといます。家族の物を動かすわけにもいかず、自分の趣味のために大掛かりな収納家具を置くのも難しい。そんな状況で、どうすれば快適に趣味時間を過ごせるのか、頭を悩ませている方もいらっしゃるかと思います。
快適なコンパクト趣味空間を実現するためには、まず手持ちの「自分の趣味の道具」に目を向けてみることをお勧めします。趣味を長く続けていると、道具や材料は自然と増えていくものです。しかし、その全てが今本当に必要で、頻繁に使われているものとは限りません。趣味空間を作る第一歩として、自分の趣味の道具を見直し、量を減らしたり、すっきりコンパクトにまとめたりすることが、限られたスペースを有効に使うための鍵となります。
この見直しとコンパクト化のプロセスは、大掛かりな片付けや断捨離とは少し異なります。あくまで趣味を快適に楽しむための「準備」として、今の自分に必要な道具だけを選び取り、使いやすい状態に整えることに焦点を当てます。お金をかけずに、手軽に始められる方法をご紹介します。
趣味の道具を見直すことがなぜスペース確保につながるのか
趣味の道具を見直すことは、単に物を減らすだけでなく、以下のようなメリットがあり、結果的にスペースの確保や効率的な趣味活動につながります。
- 必要なスペースが明確になる: 道具の量が減ることで、実際に趣味を行うために必要な道具とそれを収納するスペースのサイズ感が把握しやすくなります。
- 収納場所が見つけやすくなる: 量がコンパクトになれば、既存の家具の引き出しの一角や小さなボックスなど、これまで使えなかったようなデッドスペースも収納場所として活用できるようになります。
- 探し物をする時間が減る: 「本当に使うもの」だけが手元に残るため、作業中に必要な道具をすぐに取り出せるようになり、趣味の時間をより集中して楽しめます。
- 片付けが楽になる: 道具の量が減り、収納場所が決まることで、趣味が終わった後の片付けがスムーズになり、共有スペースをすぐに元の状態に戻せます。
自分の「趣味の道具」を見直してすっきりコンパクトにするステップ
それでは、具体的にどのように趣味の道具を見直していくのか、簡単なステップをご紹介します。これはあくまで手軽にできる方法ですので、ご自身のペースで進めてみてください。
ステップ1:全ての趣味道具を「集めてみる」
まずは、今持っている趣味に関する道具や材料を、できる範囲で一箇所に集めてみましょう。リビングの棚、寝室の引き出し、押し入れの箱など、あちこちに分散しているかもしれません。全てを完全に集めるのが難しければ、まずは特定の種類(例えば手芸の毛糸だけ、読書関連のブックカバーやしおりだけ、など)から始めても構いません。集めることで、自分が思っている以上に多くの物があることに気づくかもしれません。
ステップ2:「使う」「使わない」「保留」に仕分けてみる
集めた道具を一つずつ手に取って、「今、頻繁に使っているか」「今後も使う予定があるか」を基準に、「使うもの」「使わないもの」「どちらか判断がつかない保留のもの」の3つにざっくりと仕分けてみましょう。
- 使うもの: 直近で使った、または今後〇ヶ月以内に確実に使う予定があるもの。
- 使わないもの: 1年以上使っていない、今後も使う予定がない、既に同じような物を持っている、など。
- 保留のもの: 迷ってしまうもの。すぐに決められない場合は無理せず保留とします。
このとき、あまり深く考えすぎず、直感で判断するのも大切です。「高かったから」「いつか使うかも」といった理由で判断を鈍らせず、今の自分にとって必要かどうかを考えます。
ステップ3:「使わないもの」をどうするか決める
「使わないもの」に分類された道具について考えます。まだ使えるけれど自分は使わない、というものであれば、家族や友人に譲る、フリマアプリなどで売ってみる、地域の交換会に出してみるなどの選択肢があります。傷んでいたり、明らかに不要なものであれば、自治体のルールに従って適切に処分します。無理に全て手放す必要はありませんが、ここで一部を手放すことで、後のステップがぐっと楽になります。
ステップ4:「使うもの」をさらに「よく使う」「たまに使う」に分ける
「使うもの」として残した道具を、さらに「よく使うもの(趣味をする際に常に手元に置きたいもの)」と「たまに使うもの(特定の作業の時だけ使うもの)」に分類します。この分類は、後で収納場所を決める際に非常に役立ちます。よく使うものはすぐに取り出せる場所に、たまに使うものは少し奥まった場所でも良い、といった分け方ができるようになります。
「本当に使う道具」をすっきりコンパクトにまとめるアイデア
見直しによって量が絞られた「本当に使う道具」を、よりコンパクトに、使いやすくまとめていく工夫をご紹介します。
- 小さなケースやポーチで分類する: 糸や針、ビーズなどの手芸小物、ペンやハサミ、のりなどの文具系ツール、本の付箋やしおりなど、細かい道具はカテゴリーごとに小さなジッパー付き袋や化粧ポーチ、ペンケースなどにまとめます。こうすることで、ばらつきがちな小物が迷子にならず、持ち運びも楽になります。100円ショップには様々なサイズや素材のポーチやケースがありますので、探してみるのも良いでしょう。
- 同じ用途の道具は数を絞る: 例えば同じような機能のハサミを複数持っている場合、一番使いやすいものだけを残すことを検討します。インクや絵の具なども、同じ色のストックは本当に必要か見直します。
- 詰め替え可能なものは詰め替える: 大容量の材料は、よく使う分だけ小さな容器や袋に詰め替えておくと、作業場所への持ち運びや収納がコンパクトになります。
- 多機能な道具を選ぶ: 一つの機能しかない道具を複数持つよりも、複数の機能を兼ね備えたコンパクトな道具を選ぶことで、全体の量を減らせます。
このように見直し、そしてコンパクトにまとめることで、趣味の道具は驚くほど小さく収まる可能性があります。
コンパクトになった道具を収納する場所を見つける
見直しと整理によってコンパクトになった趣味の道具は、これまで考えもしなかったような場所にも収まるようになります。
例えば、リビングの引き出しの一角、寝室のベッドサイドにある小さな棚、キッチンのデッドスペースになっている引き出しなど、既存の家具のほんの少しの隙間を活用できるようになります。
先ほど小さなケースやポーチにまとめたものは、それらをまとめて大きめの箱(例えばファイルボックスや布製ボックスなど)に入れることで、一括して移動や収納がしやすくなります。ニトリや無印良品などには、サイズの豊富なボックス類がありますので、収納したい場所のサイズに合わせて選ぶことができます。
また、立てて収納できるものは立てる(例:ブックスタンドに立てかける)、壁面にフックで掛ける(賃貸の場合は吸盤フックなど)といった工夫も、かさばりを抑える有効な方法です。
まとめ:小さな一歩が快適な趣味時間につながる
限られたスペースで趣味を楽しむことは、時に難しく感じられるかもしれません。しかし、まずは自分の「趣味の道具」に目を向け、見直し、すっきりコンパクトにするという小さな一歩を踏み出すことで、状況は大きく変わる可能性があります。
全ての道具を一気に整理する必要はありません。できる範囲で、少しずつ進めてみてください。見直しとコンパクト化によって、趣味の道具に必要なスペースが明確になり、これまで諦めていた場所にも収納できるようになるかもしれません。そして何より、「本当に使う道具」だけが手元にある状態は、趣味の時間をより快適で楽しいものにしてくれるはずです。
この準備ができたら、次はコンパクトになった道具を実際にどこに収納し、どのようにスペースを確保するかを具体的に考えていきましょう。自分にとって心地よい趣味空間を作る旅は、まず自分の道具を見つめ直すことから始まります。