家事のスキマで読書や手芸!キッチン・ダイニングの「ちょこっと趣味空間」アイデア
家族との共有スペースで趣味の時間を確保することは、多くの人が直面する課題です。特に、自分のための個室がない場合、リビングや寝室の一角を工夫して使うことが一般的かもしれません。しかし、実はキッチンやダイニングといった家事動線の近くにも、ちょっとした時間で趣味を楽しむための隠れたスペースが存在します。
この記事では、家事の合間や休憩時間などを活用し、キッチンやダイニングの限られたスペースで快適な趣味時間を過ごすための具体的なアイデアと、手軽にできる収納術をご紹介します。あまりお金をかけずに、身近なアイテムを活用するヒントもお伝えしますので、ぜひご自身の生活に取り入れてみてください。
なぜキッチン・ダイニングが趣味空間になり得るのか
キッチンやダイニングは、家事の拠点であり、家族が集まる場所でもあります。一見、趣味に集中できるような空間ではないように思えるかもしれません。しかし、ここにはいくつかの利点があります。
- 家事の合間を有効活用しやすい: 料理の待ち時間や片付けの合間など、短いスキマ時間が生まれやすい場所です。すぐに趣味に取りかかり、終わったらサッと片付けられる手軽さが魅力です。
- 一時的な作業スペースがある: ダイニングテーブルやキッチンのカウンターなどは、一時的に作業スペースとして活用できます。広げたいものがある場合にも便利です。
- 家族の気配を感じつつ、一人になれる瞬間がある: 完全に孤立するのではなく、家族の気配を感じながらも、短時間であれば自分の世界に浸れる瞬間を見つけやすい場合があります。
これらの点を踏まえ、キッチンやダイニングを「本格的な趣味部屋」としてではなく、「ちょこっと趣味を楽しむための一時的な空間」と捉えることで、活用方法が見えてきます。
「ちょこっと趣味空間」を実現するためのアイデア
では、具体的にどのようにキッチンやダイニングのスペースを活用すれば良いでしょうか。
1. 使う場所と時間を決める
まずは、どの場所で、どのような時間帯に趣味を楽しみたいかを考えます。ダイニングテーブルの一角、キッチンのカウンター、あるいはあまり使っていない棚の上なども候補になります。例えば、「夕食の片付け後、家族がそれぞれくつろいでいる間にダイニングテーブルで30分だけ読書する」「朝食準備の前にキッチンのカウンターで簡単な手芸を少しだけ進める」など、具体的な場所と時間を設定すると、行動しやすくなります。
2. 必要なものをコンパクトにまとめる
趣味に使う道具は、必要最低限に絞り、すぐに取り出せるようにコンパクトにまとめておきましょう。読書であれば、読みかけの本とブックカバー、しおり程度かもしれません。手芸であれば、今使っている毛糸と編み針、ハサミ、といった具合です。
これらの道具をまとめておくのに便利なのが、以下のようなアイテムです。
- ボックスやバスケット: 小さな道具一式を入れておけば、使いたい時にサッと取り出せます。100円ショップや無印良品には様々なサイズや素材のボックスがあり、収納場所や量に合わせて選べます。中身が見えないボックスなら、生活感を抑えることもできます。
- ポーチやケース: より小さなアイテムや、持ち運びが多い場合は、メイクポーチのようなものやペンケースのようなものにまとめておくと便利です。
- ファイルボックス: 本やノート、書類などを立てて収納するのに適しています。ダイニングの棚やカウンターの端に置いておき、サッと取り出して使うことができます。
3. デッドスペースを有効活用する収納アイデア
キッチンやダイニング周りには、意外なデッドスペースが存在します。これらを活用して、趣味アイテムの「ちょこっと収納」場所を確保しましょう。
- 戸棚の扉裏: フックを取り付けたり、メッシュポケットやワイヤーネットを設置したりすることで、薄いノート、ペン、ハサミなどの小物を収納できます。100円ショップで手軽に入手できるアイテムで実現できます。
- カウンター下や棚の隙間: 無印良品のファイルボックスやニトリのインボックスなど、奥行きのある収納ボックスを隙間に差し込むことで、本や雑誌、手芸材料などを隠して収納できます。
- 冷蔵庫横や壁面: マグネット式のポケットやフックを使えば、レシピノートやよく使うペンなどを一時的にかけておくことができます。これも100円ショップなどで様々な商品が見つかります。
4. 移動式収納を取り入れる
特定の場所に固定せず、使いたい時にサッと移動できる収納も有効です。
- キャスター付きワゴン: ニトリなどで販売されているキッチンワゴンは、趣味の道具一式をまとめて収納し、使いたい場所まで移動させるのに便利です。作業台として使えるタイプもあります。
- 持ち手付きのバスケットやトレー: 道具をまとめて入れておけば、リビングからダイニングへ、ダイニングからキッチンへなど、簡単に持ち運びが可能です。
5. 家族との調和を大切に
共有スペースを使う上で最も重要なのは、家族への配慮です。趣味の時間を楽しむ際は、家族の動線を妨げないように注意し、終わったら速やかに片付けることを習慣にしましょう。使った道具をそのままにしておくと、家族の迷惑になったり、誤って破損させてしまったりする可能性もあります。
具体的な趣味別の活用例
- 読書: ダイニングテーブルで読みかけの本を広げ、ファイルボックスをブックエンド代わりに使う。読み終わったらファイルボックスに立てて収納するか、移動式バスケットに入れてソファ横へ移動させる。
- 手芸(編み物、刺繍など): 編みかけの作品と毛糸、道具一式を蓋つきのボックスにまとめる。家事の合間にダイニングテーブルの一角で作業し、終わったらボックスに全てしまい、食器棚やカウンター下の隙間に収納する。糸くずなどを入れる小さなビニール袋やミニゴミ箱を用意しておくと便利です。
- 書き物(日記、家計簿、手紙など): ノートや手帳、ペン、マスキングテープなどをまとめてペンケースやポーチに入れる。家事の合間にキッチンのカウンターやダイニングテーブルで作業し、終わったらそのまま引き出しや棚に収納する。
実践のポイントと注意点
- 完璧を目指さない: 最初から完璧な趣味空間を作ろうとせず、まずは一つのアイデアから試してみてください。小さな変化でも、自分の時間を持つことの満足感に繋がります。
- 「一時的に出す、しまう」を習慣に: 共有スペースでは、使ったらすぐに片付けることが円滑な家族生活の鍵となります。趣味道具をまとめておけば、片付けもスムーズに行えます。
- 収納は手段: 収納テクニックはあくまで趣味を楽しむための手段です。収納自体が目的にならないように、シンプルで続けやすい方法を選びましょう。
まとめ
個室がなくても、諦める必要はありません。リビングや寝室だけでなく、キッチンやダイニングといった普段の生活空間にも、家事の合間などにサッと趣味を楽しむことのできる「ちょこっと趣味空間」を作り出すことは可能です。
大切なのは、使う場所を決め、必要なものをコンパクトにまとめ、使ったらすぐに片付ける習慣をつけることです。100円ショップや身近な家具店のアイテムを活用すれば、コストをかけずに手軽に実現できます。
この記事でご紹介したアイデアが、日々の忙しさの中で自分の時間を見つけ、豊かな趣味生活を送るための一助となれば幸いです。ぜひ、ご自身のライフスタイルに合わせて、工夫を凝らしてみてください。