リビングや寝室の壁を傷つけない!賃貸でもできる簡単「ちょい足し」趣味空間づくりと収納アイデア
限られたリビングや寝室のスペースで、自分だけの趣味時間を持つことは、日々の暮らしに豊かな彩りを与えてくれます。しかし、共有スペースであるゆえに、壁に穴を開けて棚を取り付けたり、大がかりな模様替えをしたりすることには抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。特に賃貸にお住まいの場合、壁を傷つけない工夫は必須となります。
この記事では、リビングや寝室の壁を傷つけることなく、手軽に自分だけのコンパクトな趣味空間を作るための「ちょい足し」アイデアと、それに伴う収納のヒントをご紹介します。特別な工具や技術は不要で、気軽に試せる方法を中心にお伝えします。
共有スペースの壁を「私の場所」にする悩み
リビングや寝室の壁は、家族共通のスペースであり、ポスターを貼ったり、棚を設置したりするにも、家族の了解や壁への配慮が必要です。自分の趣味で使うアイテム(読みかけの本、編みかけの毛糸、書きかけの日記など)を一時的に置く場所がほしい、でも壁に穴を開けるのは避けたい、大きな家具を置くスペースもない、といった悩みを抱えている方も少なくないでしょう。
また、共有スペースゆえに、趣味の道具が散らかってしまうと家族に迷惑をかけてしまうという懸念もあります。壁をうまく活用できれば、床面積を取らずに収納や一時置きの場所を確保できるのですが、どうすれば良いか分からないという声も聞かれます。
壁を傷つけない「ちょい足し」アイテムを活用する
このような悩みを解決するために、壁を傷つけずに設置できる様々なアイテムを活用してみましょう。これらは「ちょい足し」感覚で取り入れられ、低コストで手軽に入手できるものが多いのが特徴です。
1. つっぱり棒・つっぱり棚
賃貸物件での収納に欠かせないつっぱり棒は、壁を傷つけずに使える代表的なアイテムです。細いものであれば、ちょっとした隙間に設置し、そこにフックをかけて小物を吊るしたり、軽いものを置いたりできます。さらに強度のあるつっぱり棚を使えば、ある程度の重さがあるものも置くことが可能です。
- 活用例: ソファ横の壁と家具の間に細いつっぱり棒を渡し、S字フックで手芸用のハサミやメジャーを吊るす。あるいは、ベッドサイドの壁に短いつっぱり棚を設置し、読みかけの本やメガネ、ハンドクリームなどを置く簡易的なナイトテーブル代わりに。
- ポイント: 耐荷重を確認し、用途に合ったものを選びましょう。設置場所の幅や奥行き、設置したいアイテムの重さを考慮することが重要です。
2. ホッチキスで固定するフックや棚
最近では、細いピンやホッチキスで固定するため、壁に残る穴が非常に小さく目立たないアイテムが増えています。石膏ボードの壁であれば、フックや数キロ程度の重さに耐えられる小型の棚などを設置できます。
- 活用例: リビングの目立たない壁に、ホッチキスで固定する小さな棚を設置。お気に入りの文具や、その日の気分で読む本を一冊飾るように置く。あるいは、手芸で使う小さな糸巻きやボタンを並べて「見せる収納」として楽しむ。
- ポイント: 壁の材質(石膏ボードなど)に対応しているかを確認し、耐荷重を厳守してください。ホッチキスの針で固定するため、取り外しの跡がほとんど気にならない点がメリットです。
3. 立てかけるタイプのラダーシェルフ・スリムラック
壁に立てかけるだけで設置できるラダーシェルフやスリムなラックは、壁に穴を開ける必要がありません。省スペースで、デザイン性の高いものも多く販売されています。
- 活用例: リビングの隅にコンパクトなラダーシェルフを設置。段に読みかけの本や、小さくまとめた手芸道具のボックスを置く。一番上にグリーンなどを飾れば、インテリアとしても馴染みます。
- ポイント: 安定性を確保するために、転倒防止用の固定具が付属しているか確認し、使用をおすすめします。設置場所の床面と壁面に傷がつかないよう、滑り止めや保護材を敷くと安心です。
4. ドアハンガーやハンギングバスケット
クローゼットや室内のドアに引っ掛けて使うドアハンガーや、フックで吊るせるハンギングバスケットも、壁を傷つけずに収納スペースを増やすアイデアです。
- 活用例: クローゼットの扉裏にドアハンガーをかけ、趣味の道具一式をまとめた布バッグやポーチを吊るしておく。あるいは、壁に取り付けたフック(粘着テープ式など傷つけないタイプ)に、毛糸や布の端切れを入れたハンギングバスケットを吊るす。
- ポイント: ドアの開閉に支障がないか、アイテムを吊るした際にドアや壁に傷がつかないか確認しましょう。粘着テープ式のフックは、壁の材質によっては剥がす際に跡が残る可能性もあるため、目立たない場所で試すか、跡が残りにくいタイプを選んでください。
「ちょい足し」空間と収納の工夫
壁の「ちょい足し」で作ったスペースは限られています。そこに置くものを選ぶ際には、以下の点を意識するとより快適になります。
- 使用頻度の高いものを厳選: 今まさに作業しているもの、明日すぐに使いたいものなど、使用頻度の高いアイテムを優先的に置きましょう。
- コンパクトにまとめる: 道具は最小限に絞り、小さなボックスやポーチにまとめておくと、見た目もすっきりし、他の場所へ移動させる際にも便利です。100円ショップやニトリ、無印良品などには、シンプルで使いやすい収納アイテムが豊富に揃っています。
- 「一時置き」と「定位置」を分ける: 「ちょい足し」スペースは主に作業中の一時置き場として活用し、それ以外の道具や材料は既存の引き出しや棚に定位置収納を設けると、散らかりを防げます。
家族と心地よく過ごすための配慮
共有スペースに趣味空間を作る際は、家族への配慮も大切です。「ちょい足し」アイテムは比較的小さく、圧迫感を与えにくいものが多いですが、設置場所や使い方に一工夫加えることで、より家族と調和した空間になります。
- 目立ちにくい場所を選ぶ: リビングならソファの裏や部屋の隅、寝室ならベッドの足元側など、家族のメインの動線から外れた場所を選びましょう。
- 景観を意識する: 趣味の道具をそのまま置くのではなく、おしゃれなボックスに入れたり、棚の上に小さなグリーンを飾ったりするなど、インテリアの一部として馴染むように工夫すると、家族も気持ちよく過ごせます。
まとめ
リビングや寝室の壁を傷つけなくても、工夫次第で快適な自分だけの趣味空間は作れます。つっぱり棒やホッチキスフック、立てかけラック、ドアハンガーなど、手軽に入手できる「ちょい足し」アイテムを上手に活用してみてください。
大切なのは、ご自身の趣味の内容や生活スタイルに合わせて、無理なく取り入れられる方法を選ぶことです。小さなスペースでも、お気に入りのアイテムに囲まれた自分だけの場所があることは、日々のストレスを和らげ、心満たされる時間をもたらしてくれるはずです。この記事でご紹介したアイデアが、あなたの快適な趣味時間につながる一助となれば幸いです。