家族の物が多いリビング・寝室の一角で叶える！自分の趣味スペースを確保する片付けと収納のコツ
限られた自宅の空間で、自分の趣味の時間を楽しみたい。そう考えていても、リビングや寝室といった家族との共有スペースは、どうしても家族の物が多くなりがちです。自分の個室がない場合、趣味の道具や材料をどこに置き、どのように作業スペースを確保すれば良いのか、悩む方も少なくないでしょう。
特に、家族の物が多い状況では、自分の趣味の物を増やすことにためらいを感じたり、出した物をしまう場所がなかったりといった困難があります。しかし、いくつかの工夫を取り入れることで、家族の物の合間でも、自分だけの快適な趣味空間を作り出すことは可能です。ここでは、お金をあまりかけずに手軽にできる、共有スペースでの趣味空間確保と収納のアイデアをご紹介します。
自分の趣味の物をコンパクトに見直すことから始める
まず、家族の物が多いスペースで新たな場所を確保するためには、自分の趣味の物を必要最小限にすることが重要です。
普段使っている道具や材料を全て広げてみてください。そして、「本当に今、継続的に使っているもの」「これから使う予定が明確なもの」に絞り込みます。使っていない道具、読み終えた本、余ってしまった大量の材料などが、知らず知らずのうちにスペースを圧迫している場合があります。
使わない物は、手放す、一時的に別の場所に保管するなど検討し、趣味のために本当に必要な物だけを手元に残すことで、収納スペースが格段に少なくなります。多機能な道具を選んだり、詰め替え可能な材料を活用したりすることも、物を減らすことに繋がります。
家族の物との「棲み分け」を物理的に作る
自分の趣味の物をコンパクトにしたら、次は家族の物との物理的な「棲み分け」を明確にします。リビングや寝室の一角に趣味スペースを設ける場合、棚の一部、引き出し一つ、あるいは床の小さな範囲など、自分の「なわばり」を視覚的にも分かりやすく区切ることが有効です。
例えば、棚の特定の一段を自分の趣味用にする、カラーボックスの一つを趣味の物入れにする、といった方法です。この時、家族の物が入り込まないように、そのスペースには自分の物だけを置くという意識を持つことが大切です。収納アイテムを活用して、見た目にもすっきりと区切ると、より「自分のスペース」という意識が高まります。
デッドスペースと低コストアイテムを活用する具体的な収納アイデア
家族の物が多い中でも使える場所は意外とあります。既存の家具のちょっとした隙間やデッドスペースを活用し、100円ショップやニトリ、無印良品などで手軽に入手できるアイテムを使って収納を工夫しましょう。
- 棚板の下や側面の活用: 既存の棚板の下に吊り下げるタイプのフックやバスケットを取り付ければ、小物を収納するスペースが生まれます。ニトリや100円ショップで、棚板に挟むタイプの収納グッズが見つかります。
- 引き出しの中を仕切る: 深さのある引き出しは、中で物がごちゃつきがちです。100円ショップのプラケースやブックエンド、無印良品のPPケースなどで細かく仕切ることで、趣味の材料や道具を立てて収納したり、種類別に分けたりできます。使いたい物がすぐに取り出せるようになり、作業効率も上がります。
- 家具と壁の隙間を活用: ソファと壁の間や、タンスの横などのわずかな隙間も収納場所になります。キャスター付きの細いワゴンや、ファイルボックスなどを並べて置くことで、頻繁に使う物の一時置き場や、雑誌・本の収納場所になります。
- 壁面を有効活用: 賃貸などで壁に穴を開けられない場合でも、突っ張り棒とネット、S字フックなどを組み合わせれば、壁面を「見せる収納」や「一時置き」スペースとして活用できます。アクセサリー感覚で飾れる趣味の道具や、すぐに使う材料などを掛けておくのに便利です。
- ベッド下の活用: ベッド下は広い収納スペースとして活用できます。キャスター付きのベッド下収納ボックスを使えば、かさばる材料や、季節によって使わない趣味関連の物をしまうのに適しています。
これらのアイデアは、大掛かりな模様替えや高価な家具の購入が不要なため、手軽に始められます。家族の物の移動を最小限に抑えつつ、自分のスペースを確保できます。
一時置きと定位置収納の使い分け
共有スペースで趣味を行う際、作業途中の物をどこに置くかは悩ましい問題です。家族の邪魔にならないように、一時的に物を置いておける「一時置き場」を確保することも大切です。これは、作業を中断する際にサッと物をまとめられるようにするためのスペースです。
例えば、大きめのトレーやバスケットを作業スペースの近くに用意しておき、中断する際はその中に道具や材料を一時的に入れておきます。そして、作業が完全に終了した際には、それぞれの「定位置」に片付けます。定位置は、先ほどご紹介したような、自分の趣味の物専用の収納スペースです。一時置きと定位置収納を使い分けることで、共有スペースが常にすっきり保たれ、家族との摩擦を減らすことにも繋がります。
小さな工夫で叶える快適な趣味時間
家族の物が多く、自分の個室がない環境でも、趣味の時間を楽しむことは十分に可能です。自分の趣味の物を厳選し、家族の物との間に物理的な境界線を引き、デッドスペースや低コストアイテムを活用して具体的な収納場所を作る。そして、作業途中の物を一時的にまとめておける場所を用意する。
こうした小さな工夫を積み重ねることで、たとえ狭い一角であっても、自分にとって快適で集中できる趣味空間を作り出すことができるでしょう。家族の皆が気持ちよく過ごせる空間でありながら、自分の大切な趣味の時間も大切にできる。ぜひ、ご紹介したアイデアの中から、ご自身の状況に合わせて取り入れやすいものから試してみてください。