すぐに始められてサッと片付く!共有スペースでの手芸作業と収納アイデア
限られたスペースで、お気に入りの手芸を楽しむ時間は、日々の暮らしに彩りを与えてくれます。しかし、個室がない、家族との共有スペースを使わざるを得ないという環境では、「道具を広げる場所がない」「作業途中の物を置いたままにできない」「片付けに時間がかかる」といった悩みが尽きないかもしれません。
特に、布小物や編み物など、材料や道具が多くなりがちな手芸は、始める前に準備、終わりに片付けと手間がかかりがちです。この記事では、リビングやダイニングなどの共有スペースを一時的に活用し、すぐに手芸を始められて、なおかつサッと片付けられる具体的なアイデアと収納の工夫をご紹介します。
共有スペースで手芸を始めるための準備
作業場所の選定と確保
共有スペースで手芸をする場合、まずは「どこで作業するか」を決めます。多くのご家庭では、ダイニングテーブルやリビングのローテーブルなどが考えられます。重要なのは、作業中だけ一時的に占有できる場所を選ぶことです。
- ダイニングテーブル: 広さがあり、立ったまま、または椅子に座って作業できるため、布を切ったりミシンを使ったりするのに適しています。食事の時間以外を利用します。
- リビングのローテーブル: 座ってくつろぎながら編み物などをするのに適しています。他の家族が使う時間帯を避ける必要があります。
作業に必要なものをまとめる
手芸をすぐに始められるようにするには、必要な道具や材料をひとまとめにしておくことが重要です。作業を始めるたびに家中から道具を探し回る手間を省くことで、手軽に趣味時間に入ることができます。
例えば、カゴや箱、布製のトートバッグなどに、今取り組んでいる作品に必要な布、糸、針、ハサミ、定規、チャコペンなどをセットにしておきます。透明なケースを使えば、中身が一目で確認できて便利です。
一時的な作業空間を快適にする工夫
共有スペースでの作業は、家族への配慮も必要です。快適に、そしてスムーズに作業を進めるための工夫をいくつかご紹介します。
道具の仮置き場所を作る
作業中に頻繁に使う道具(ハサミ、糸切りばさみ、まち針など)は、散らばりやすいものです。小さなトレイやペン立て、マグネット付きのツールホルダーなどを活用し、作業台の脇に一時的な「道具置き場」を設けると便利です。これにより、道具がテーブルの上で迷子になるのを防ぎ、作業効率が上がります。
材料の散らばりを抑える
布の切れ端や糸くず、ビーズなどの小さな材料は、作業中にどうしても散らばりがちです。作業台の隅に小さなゴミ箱を用意したり、トレイの中で作業したりすることで、後片付けが楽になります。ミシンを使う場合は、専用のくず受けを取り付けたり、ミシンの下に大きな布やビニールシートを敷いたりするのも有効です。
大きな道具や特殊な道具の扱い方
ミシンやアイロン台など、場所を取る道具は、コンパクトなものを選ぶか、使用時だけ出すようにします。最近では小型のミシンやコードレスのミニアイロンなど、手芸向きのコンパクトなアイテムも増えています。これらの道具も、すぐに取り出せるように定位置を決めておくと良いでしょう。
作業後すぐにサッと片付く収納アイデア
共有スペースで作業した後は、できるだけ早く元の状態に戻すことがマナーであり、また次の作業を始めるハードルを下げることにも繋がります。
ワンアクション収納を目指す
手芸セットをまとめておいたカゴや箱に、使った道具や材料をポイポイと放り込むだけで片付けが完了するように工夫します。例えば、フタ付きの収納ボックスを用意し、作業が終わったら道具を中に入れ、フタを閉めるだけ、といった形です。このボックスを作業場所の近くに置いておけば、移動の手間も省けます。
使う頻度や種類で分類する
すべての手芸道具を一箇所にまとめられない場合は、よく使うもの、たまに使うもの、作品ごとに使うもの、といったように分類し、それぞれに適した場所に収納します。
- よく使う道具: 作業セットとしてカゴやボックスにまとめて、取り出しやすい場所に置く(クローゼットの上段、家具の隙間など)。
- たまに使う道具・材料: ラベルを貼った収納ケースに入れ、押し入れや納戸にしまう。
- 作品ごとの材料: プロジェクトごとにまとめて、ファイルボックスやジッパー付きの袋に入れておく。
おすすめの収納アイテム活用法
- 100円ショップ: サイズやデザインが豊富な収納カゴ、プラスチックケース、ジッパーバッグ、仕切り付きトレイなどが見つかります。
- ニトリ: カラーボックスやインボックス、ファイルボックス、引き出しケースなど、組み合わせやすいアイテムが豊富です。スタッキングできるタイプは省スペースになります。
- 無印良品: ポリプロピレン収納シリーズやソフトボックスなど、シンプルで使いやすいアイテムが揃っています。場所を選ばず馴染みやすいデザインです。
これらのアイテムを組み合わせて、ご自身の収納スペースや手芸の種類に合ったシステムを構築してみてください。
家族との調和を保つために
共有スペースを趣味に使うには、家族の理解と協力が不可欠です。
- 作業する時間を事前に伝える: 食事や他の家族がスペースを使いたい時間を避け、いつからいつまで使うかを伝えておくことで、予期せぬトラブルを防げます。
- 片付けのルールを明確にする: 作業が終わったら〇時までに片付ける、道具は必ず元の場所に戻す、といったルールを決め、家族と共有します。
- 家族の物を尊重する: 家族の物が置いてある場所を勝手に動かさない、趣味の道具で他の家族のスペースを圧迫しない、といった配慮を忘れないようにしましょう。
まとめ
個室がなくても、広々とした専用の作業台がなくても、工夫次第で共有スペースを快適な趣味空間に変えることは十分に可能です。大切なのは、「すぐに始められる準備」と「サッと片付けられる仕組みづくり」です。
ご紹介したアイデアを参考に、ご自身のライフスタイルや家族構成に合わせて取り入れやすい方法から試してみてください。手軽な収納アイテムを活用し、一時的な作業スペースを賢く使うことで、忙しい日々の合間にも、お気に入りの手芸を心ゆくまで楽しめる時間を作り出すことができるでしょう。