スキマ時間でサッと始めてすぐ終われる!共有スペースでの趣味を「中断・再開」しやすくする片付けと収納のコツ
共有スペースで趣味の時間を持つことは、日々の忙しさの中で自分を取り戻す大切なひとときです。リビングや寝室の一角で読書や手芸などを楽しみたいけれど、家族の物が多くて場所がない、すぐに片付けなければならない、作業途中でも邪魔にならないようにしたい、といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
限られたスキマ時間を有効に使うためには、趣味を「サッと始めて、作業途中でもすぐに中断でき、そしてまたサッと再開できる」状態にしておくことが重要です。この記事では、共有スペースでの趣味をスムーズに始め、そして中断・再開しやすくするための、手軽な片付けと収納の具体的なコツをご紹介します。お金をかけずに、今すぐできるアイデアを中心に解説します。
なぜ「中断・再開のしやすさ」が重要なのか
共有スペースは、家族みんなが使う場所です。そのため、趣味の道具を広げっぱなしにしておくことは難しく、急な来客や家族の用事で作業を中断せざるを得ない場面が多くあります。
しかし、毎回道具を完全に片付けてしまうと、次に再開する際にまた準備から始めなくてはならず、時間も手間もかかります。これが積み重なると、「やっぱり共有スペースで趣味を楽しむのは難しいかな」と諦めてしまうことにもつながりかねません。
そこで、作業途中でもすぐに片付けられて、再開する際に手間取らないようにする「中断・再開のしやすい仕組みづくり」が大切になります。これは、家族との共存を円滑にし、ご自身の趣味時間を心地よく保つための工夫です。
スムーズな中断・再開のための基本的な考え方
まず、スムーズな中断・再開を実現するために押さえておきたい基本的な考え方です。
- 道具は一箇所に集約する: 趣味に使う道具は、できるだけまとめておきます。必要なものがすぐに手に取れる状態にしておくことで、始める準備が早く済みます。
- 「一時置き」の場所を決める: 作業途中でも、すぐに元の収納場所に戻せない場合の一時的な置き場所を決めておきます。家族の邪魔にならず、かつ自分の作業を再開しやすい場所を選びます。
- 片付けの「ワンアクション」化を目指す: 使った道具を収納場所に戻すまでの工程をできるだけ減らします。例えば、箱に入れるだけ、引き出しに入れるだけ、といった簡単な動作で片付けが完了するように工夫します。
- 作業状態を保つ工夫をする: 中断する際、作業の途中経過がすぐに分かるようにしておきます。これにより、再開したときに「どこまでやったかな?」と迷う時間をなくします。
これらの考え方に基づき、具体的なアイデアを見ていきましょう。
サッと始めてすぐ終われる!具体的な片付けと収納アイデア
1. 「私の趣味ステーション」を持ち運ぶバッグ/ボックス活用術
趣味に必要な道具一式をまとめておける、持ち運び可能なバッグやボックスを用意します。これが、ご自身の「趣味ステーション」になります。
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どんなバッグ/ボックスが良いか:
- 自立するもの: 床やテーブルに置いたときに倒れず、中の道具が取り出しやすいものが便利です。
- 仕切りがあるもの: 細かい道具が多い手芸などの場合は、中に仕切りが付いているか、自分で仕切りを加えられるものが、道具同士が絡まるのを防ぎ、探しやすくします。
- コンパクトなもの: 使う場所へ簡単に持ち運べ、片付ける場所にも収まりやすいサイズを選びます。
- フタがあるもの: 作業を中断する際にフタをすれば、中のものが丸見えにならず、埃も防げます。フタがトレー代わりになるタイプも便利です。
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具体例:
- 100円ショップや無印良品にある、取っ手付きのプラスチックケースや布製のストレージボックス。
- ニトリなどの布製バスケットや、内部にポケットがあるトートバッグ。
- メイクボックスやツールボックスなども、趣味の種類によっては使いやすい場合があります。
このバッグやボックスに必要な道具をまとめて入れておけば、「さあ、ちょっと趣味でも」と思ったときに、この「趣味ステーション」を取り出すだけで準備が完了します。片付けるときも、使ったものをこの中に戻すだけなので簡単です。
2. 作業中の一時置き場の工夫
共有スペースのテーブルなどで作業している最中に、急に中断が必要になった場合、道具をそのままにしておくのは難しいです。そんな時のために、一時置き場の工夫をしておきます。
- トレイやマットを使う: 作業するスペースに、大きめのトレイやお盆、または滑り止め付きのマットを敷きます。その上で作業すれば、急な中断の際も、トレイごと、またはマットの上のものをサッとまとめて移動させやすくなります。トレイであれば、そのまま隅に寄せておいたり、一時的に別の場所へ移動させたりできます。
- コンパクトな折りたたみテーブル: もし可能であれば、膝の上に乗せて使えるような小さな折りたたみテーブルや、キャスター付きのミニテーブルを使い、作業スペースそのものをコンパクトに持ち運べるようにするのも一つの方法です。
- 「邪魔にならない」場所の選定: 家族が頻繁に通る場所や、すぐに使うテーブルの中央などは避けます。壁際や家具の隙間など、一時的に置いておいても動線の邪魔にならない場所をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
3. 片付けを楽にする収納アイテム活用
「趣味ステーション」に道具を戻す際、中がきれいに整理されていると、次使うときにも探しやすく、片付けもスムーズです。
- ケースやボックスで仕分ける: 糸やビーズ、ペン類などの細かい道具は、小さなケースやボックスに種類別に分けて収納します。100円ショップには様々なサイズのケースがあります。無印良品のポリプロピレンケースや、ニトリのNインボックスなども組み合わせて使いやすいアイテムです。
- ファイルボックスを活用: 本や雑誌、ノート、型紙など、立てて収納したいものはファイルボックスに入れます。ファイルボックスは形が揃うため、見た目もすっきりし、棚や家具の隙間にも収まりやすいです。
- 立てる収納: 筆記用具や編み棒、ハサミなどは、ペン立てやツールスタンドなどを活用して立てて収納すると、場所を取らず、すぐに取り出せます。バッグインバッグのような、ポケットがたくさん付いた自立するインナーバッグを「趣味ステーション」の中で使うのも便利です。
4. 中断時の「途中状態」を保つ工夫
作業を中断する際に、「今どこまでやったか」がすぐに分かるようにしておくと、再開がスムーズです。
- しおりやブックマーカー: 読書であればしおりは必須です。手芸の編み物であれば段数マーカー、縫い物であれば仮止めクリップやまち針をそのままにしておくなど、可能な範囲で作業途中を示すものを残しておきます。
- 進行状況メモ: 作業内容や次にやることを簡単にメモしておき、趣味バッグ/ボックスに一緒に入れておきます。特に複雑な作業や、間が空きそうな場合には有効です。
- 写真を撮っておく: スマートフォンなどで、作業の現状を写真に撮っておくのも手軽な方法です。
5. 家族への配慮とスムーズな移行
共有スペースで趣味を楽しむ上で、家族への配慮は欠かせません。
- 始める前に一声かける: 「今から少しここで手芸(読書)をしても良い?」など、一声かけることで、家族もスペースを空けやすくなります。
- 片付ける場所を固定する: 趣味の道具の定位置を家族に伝えておきます。片付けた後に行方不明になるのを防ぎ、家族も邪魔な時に片付け場所を指示しやすくなります(ただし、家族に勝手に片付けられるのが困る場合は、自分専用の一時置きルールや収納方法を工夫します)。
- 「片付け時間」を設定する: 趣味を終える際に「ここまでやったら片付ける」という目安を決めておくと、ダラダラと広げっぱなしになるのを防ぎ、スムーズに日常に戻りやすくなります。
まとめ
共有スペースや限られた空間でも、スキマ時間で趣味を楽しむことは十分に可能です。そのためには、「サッと始めてすぐ終われる」、そして「中断してもすぐに再開できる」という状態を目指すことが鍵となります。
今回ご紹介した「趣味ステーション」としての持ち運びバッグ/ボックスの活用、作業中の一時置き場の工夫、片付けを楽にする収納アイテムの活用、そして中断時の「途中状態」を保つ工夫は、どれも低コストで手軽に始められるものばかりです。
まずは、ご自身の趣味に必要な道具を一つにまとめてみることから始めてみてはいかがでしょうか。小さな一歩が、共有スペースでの心地よい趣味時間を実現する大きな力になります。家族との時間を大切にしながら、ご自身の時間も上手に確保し、日々の暮らしに彩りを加えていきましょう。