立てて、挟んで、隙間を活用!かさばる読書・手芸道具(薄いもの)のコンパクト収納アイデア
自宅の限られた空間で、読書や手芸などの趣味を楽しむ時間は、日々の大切な癒しです。しかし、読みかけの本や雑誌、手芸の布や型紙など、気づけば「薄いもの」がかさばり、収納場所に困っているという声は少なくありません。これらの薄いものは平置きすると場所を取るだけでなく、積み重ねると下のものが取り出しにくくなり、趣味の時間効率を下げてしまう原因にもなり得ます。
この記事では、リビングや寝室の一角といった共有スペースでも場所を取らずに、かさばりがちな読書や手芸の「薄いもの」をスッキリと収納し、快適な趣味空間を実現するための具体的なアイデアをご紹介します。特別なリフォームや高価な家具は不要です。手軽に手に入るアイテムを活用し、今あるスペースを最大限に生かす方法を探ります。
薄い趣味道具収納の悩みと解決策
読書や手芸で使う薄いものには、以下のような種類があります。
- 本、雑誌、資料、レシピ集
- 布、フェルト、糸などの材料(まとめてあるものや端切れ)
- 型紙、図案
- ノート、手帳、紙類
- クリアファイルにまとめた書類や作品
これらの共通の課題は「厚みがないけれど、量が増えると場所を取る」「柔らかい素材は自立しない」「積み重ねると崩れやすい、探しにくい」という点です。これらの課題を解決する鍵は、「立てる収納」と「挟む収納」、そして「隙間活用」を組み合わせることです。
1. 場所を取らない「立てる収納」でスッキリ整理
本や雑誌を立てて収納するのは一般的ですが、手芸の布や型紙なども工夫次第で立てて収納できます。立てる収納の最大のメリットは、省スペース化と一覧性の高さです。
ファイルボックス・ブックエンドを活用
最も手軽なのが、ファイルボックスやブックエンドを使う方法です。
- ファイルボックス:
- 書類整理に使われるファイルボックスは、幅が薄いものから厚みがあるものまで様々なサイズがあります。読みかけの本や雑誌、クリアファイルに挟んだ布や型紙などを種類別にまとめて立てて収納するのに最適です。
- 棚の中だけでなく、床や家具の横に直接置いて使うことも可能です。リビングのソファ横や、寝室のベッドサイドに一つ置くだけで、一時的な趣味道具の定位置になります。
- 100円ショップ、ニトリ、無印良品などで様々な素材(プラスチック、紙、布など)やデザインのものが手に入ります。お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
- ブックエンド:
- 棚の中で本を立てる際に使うだけでなく、床やテーブルの上で簡易的な「立てるスペース」を作るのにも役立ちます。
- 例えば、リビングのテレビボード横のわずかな隙間にブックエンドを置いて、読みかけの雑誌数冊を立てかけておく、といった使い方ができます。
- L字型だけでなく、本を挟み込むように使うタイプなど、様々な形状があります。滑り止めが付いているものを選ぶと安定感が増します。
2. 薄いものをまとめて扱いやすくする「挟む収納」
書類だけでなく、布の端切れや型紙、レシピなど、形が不揃いだったり柔らかくて自立しない「薄いもの」は、「挟む収納」で扱いやすくまとめるのがおすすめです。
クリアファイル・ドキュメントファイル・クリップボードの活用
- クリアファイル:
- 書類はもちろん、手芸の型紙や図案、レシピなどをテーマ別に分けて入れるのに便利です。種類ごとに色分けしたり、テプラなどでラベルを貼るとさらに分かりやすくなります。
- 複数のクリアファイルをドキュメントファイルにまとめて入れれば、さらにスッキリと管理できます。
- ドキュメントファイル:
- 複数のポケットが付いており、書類や薄いものをカテゴリー別に分けて収納し、そのまま立てておくことができます。アコーディオン式に広がるタイプは、中のものが一覧しやすく便利です。
- 手芸なら、布の種類別(コットン、リネンなど)、プロジェクト別などで型紙や関連資料をまとめて入れておくと、次に使うときに探す手間が省けます。
- クリップボード:
- 読みかけの資料や、今まさに作業で使う型紙などを一時的に挟んでおくのに便利です。壁に立てかけたり、フックにかけて吊るしておくことも可能です。
「挟む収納」でまとめたものは、前述のファイルボックスに「立てて」収納することで、さらにコンパクトに、かつ探しやすく整理することができます。
3. 家の中の「隙間」を趣味空間に変えるアイデア
共有スペースでは、大きな家具を置くのが難しい場合があります。しかし、家の中には意外な「隙間」が存在します。これらの隙間を「立てる収納」や「挟む収納」と組み合わせることで、自分だけの趣味スペースを確保できます。
- 家具と壁の間、家具同士の隙間:
- リビングのソファと壁の間、タンスと壁の間など、わずか10cm程度の隙間でも活用できます。ここに薄型のファイルボックスや、キャスター付きの隙間ワゴンを置いて、本や雑誌、クリアファイルに挟んだ資料などを「立てて」収納します。キャスター付きなら、必要な時だけ引き出して使うことも可能です。
- 棚の縦の隙間:
- 既存の棚に、本やファイルを縦に積み重ねるのではなく、ブックエンドを使って縦に立てて収納するスペースを作ります。ブックエンドで区切ることで、崩れにくく、取り出しやすくなります。
- 扉の裏側:
- クローゼットや部屋のドアの裏側は、デッドスペースになりがちです。ここにフックや粘着テープで固定できるポケット付きのファイルホルダーなどを設置し、型紙や雑誌の切り抜き、薄いノートなどを「挟んで」「吊るす」収納が可能です。扉を閉めれば見えないので、共有スペースでもスッキリとした印象を保てます。
低コストで手軽に始める工夫
これらのアイデアは、どれも特別な工具や技術を必要としません。ご紹介したファイルボックスやブックエンド、クリアファイルなどは、100円ショップ、ニトリ、無印良品などで数百円から手に入ります。
- まずは一番かさばっている「薄いもの」から一つ選び、それに合ったファイルボックスやクリアファイルを一つだけ購入して試してみるのがおすすめです。
- 既存の家具や棚を最大限に活用し、そこに「間借り」するような形で収納スペースを作ってみましょう。
まとめ:薄いものから始めるコンパクト収納
読書や手芸で使う薄いものは、量が増えると厄介に感じがちですが、「立てる」「挟む」「隙間を活用する」といった簡単なアイデアを組み合わせることで、驚くほどスッキリと収納できます。
ファイルボックスやクリアファイル、ブックエンドなど、身近なアイテムを活用し、家の中のちょっとした隙間や扉の裏といったデッドスペースを有効活用してみてください。これにより、共有スペースでも家族の邪魔にならず、自分の趣味道具をコンパクトにまとめ、使いたいときにサッと取り出せる環境を整えることができます。
「薄いもの」の整理から始めて、限られた空間でも快適で心地よい趣味時間を楽しんでいただければ幸いです。